プロジェクト詳細
糖尿病は初期には自覚症状に乏しく、血液検査をしないと発症に気づかないことの方が多いくらいです。また、2型糖尿病の大部分は「糖尿病予備群」の状態を経て発症に至りますが、その時期にしっかりとした対策を行うことで糖尿病の発症を減らせることも様々な研究から明らかになってきています。糖尿病の有病率が成人の10人に1人を超え、実際に日本全国で1000万人以上にもなった今の時代は、「誰しもが糖尿病になりうる時代」であり、自身の血糖値の状態を知っておくことは必須と言えます。
「血糖値の状態を知る」方法は医学の進歩により比較的容易になり、2010年7月改定の日本糖尿病学会の新診断基準では、血糖値に加え、「HbA1c」(ヘモグロビンエーワンシー)と呼ばれる検査項目で糖尿病型かどうかを判断できるようになりました。
しかしながら、血液検査を行わない限りは、検査技術の進歩にしても糖尿病発症予防の知見の進歩にしても、その恩恵を受けることはできません。2008年から特定健診として40歳以上には健康診断が健康保険制度として制度化されましたが、受診率は全国平均で40%前後とまだまだ低く、なかなか医療機関の敷居をまたげないでいる方々も多くいるのが現実です。
そのような「血液検査へのハードル」を下げる新手法として、「指先採血でのHbA1c測定」という新技術が近年、登場しました。指先採血は自分自身で容易に行うことができるのが特徴です。(装置の詳細はこちらです)
本プロジェクト「糖尿病診断アクセス革命」は、この新技術を活用し、足立区医師会ならびに薬剤師会と緊密に連携しつつ、区内の10箇所の薬局店頭に「指先採血HbA1c測定装置」を常設することで、これまで検査を受けずにいた人々にHbA1c検査を促し(※糖尿病治療中の方を除く)、未発見の糖尿病や予備群の早期診断へつなげていこうという、新たな「医薬連携」の試みとして、2010年10月より行われています。
また2012年10月29日からは、徳島県内の10箇所の薬局でも開始されました。
なお、本プロジェクトは、足立区においては、筑波大学とNPO法人ADMSおよび足立区薬剤師会の共同研究として行われてきましたが、2015年4月より、足立区の事業(糖尿病重症化予防フォロー事業)となりました。徳島県においては、引き続き筑波大学と徳島文理大学の共同研究として実施されています。
参加薬局 (東京都足立区)
- あやせ薬局本店 (足立区綾瀬1-39-12 電話03-3690-4193)
- 仁生堂薬局 千住二丁目店 (足立区千住2-54 電話03-3881-5159)
- 千住桜木薬局 (足立区千住桜木2-11-7 電話03-3870-9871)
- そうごう薬局五反野店 (足立区足立4-37-9-102 電話03-3840-0139)
- わかば薬局 (足立区足立4-41-6 電話03-3889-1701)
- 梅田調剤薬局 (足立区梅田2-14-14 電話03-3840-4520)
- 関原すばる薬局 (足立区関原2-39-3 電話03-3880-3360)
- あさがお薬局 (足立区本木南町27-4-1F 電話03-5845-4131)
- 水野薬局 (足立区西新井栄町3-8-5 電話03-3886-1487)
- エール薬局 西新井店 (足立区西新井6-31-13 電話03-3855-7340)
(2015/04/01現在)
アクセスマップ (東京都足立区)
参加薬局 (徳島県)
- 三谷薬局 (徳島市幸町3-37 電話088-652-8421)
- 三愛薬局本店 (徳島市元町2-12 電話088-622-7118)
- スマイル調剤薬局山城店 (徳島市山城町西浜傍示184 電話088-679-7115)
- おおうえ薬局 (徳島市西須賀町中開45-2 電話088-669-1676)
- ツヅキ調剤薬局田浦店 (小松島市田浦町字近里81 電話0885-35-0717)
- スマイル調剤薬局国府店 (徳島市国府町井戸字左ヶ池14-3 電話088-643-2221)
- ミマ薬局 (徳島市国府町府中241-17 電話088-642-7566)
- 柴田調剤薬局 (板野郡板野町大寺字大向北99-3 電話088-672-5530)
- サンコー調剤薬局羅漢店 (板野郡板野町羅漢字前田58-1 電話088-672-7200)
- サンコー和漢薬局 (美馬市脇町大字脇町714-1 電話0883-53-2375)
(2012/10/29現在)
アクセスマップ (徳島県)
プロジェクト代表者
矢作直也(筑波大学内分泌代謝糖尿病内科)